新型インフルエンザA(H1N1)の流行状況

新型インフルエンザA(H1N1)の流行状況
http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/2009idsc/09idsc7.html
2009年5月15日

国立感染症研究所 感染症情報センター

 2009年5月15日午前9時00分(日本時間)現在、WHOからの発表情報、国際会議における情報、米国CDCからの発表情報、各国政府などの情報から、以下に現状をまとめる。ただし、現時点では系統的に集められたデータに乏しく、記述的な情報も含まれるため、現時点での暫定的なまとめであり、今後科学的なデータが出るにつれて変化していくものである。

 WHOによると、2009年5月15日午前9時00分(日本時間)現在、世界33カ国において新型インフルエンザ(A/H1N1)感染の確定例6,497例が報告されており、内訳は表に示しているとおりである。

 一例でも確定例が出ている国では、感染のリスクが存在するが、各国におけるサーベイランスの状況、軽症例における受診行動やサーベイランスにおける把握状況、あるいはその国の対策の方針にも依存するため、そのリスクの多寡を評価するのは容易ではない。これらの国への渡航歴があり、インフルエンザ様症状のある患者の診断に当たっては、上述のような状況を鑑み、現地での上気道炎症状のある人との接触歴、国内での患者周辺での類似症状のある例の状況などの疫学状況、症例の臨床所見と検査所見をあわせた総合的な判断が必要である。

 着実に患者数の増加している地域では、そのリスクは徐々に高くなりつつあると考えられるが、現状では北米(カナダ、米国、メキシコ)以外の国と地域においては、地域内感染伝播の報告はない。これらの地域では、すでに重症例以外は検査をしていない地域や、季節性インフルエンザのサーベイランスにおいて、新型インフルエンザ(A/H1N1)が混在している地域もあり、国内で地域内感染伝播のある地域を特定するのは難しい。ECDC(European Centre for Disease Prevention and Control)によれば、欧州連合(European Union: EU)および欧州自由貿易連合(European Free Trade Association: EFTA)地域内の国では、国内感染による小さな集団発生および散発事例は持続しているが、これまでのところ持続的な地域内感染伝播は報告されていないとしている。しかし、スペインにおいて国内感染事例の増加が報告されていることもあり、今後の状況に注意が必要だと考えられる。

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