「食品に含まれるカドミウム」に関するQ&A

「食品に含まれるカドミウム」に関するQ&A
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/12/h1209-1c.html

厚生労働省医薬食品局食品安全部
平成21年10月改訂


<1.食品中に含まれるカドミウム

Q1 カドミウムはどのような物質ですか?どのような害があるのですか?
Q2 どうしてお米などの食品にカドミウムが含まれているのですか?
Q3 どんな食品にカドミウムが含まれているのですか?どのくらい摂取しているのですか?
Q4 お米には、どの程度のカドミウムが含まれているのですか。
Q5 毎日お米を食べても健康に影響はないのですか?
Q6 食品以外からもカドミウムを摂っているのですか?

<2.規制及びリスク管理

Q7 国内、国外の食品中のカドミウムの規制はどのようになっていますか?
Q8 国際基準が設定されている食品について、わが国でも同様に基準値を設定すべきではないですか?
Q9 農産物の生産段階などにおけるカドミウムの汚染低減対策として、どのような取組みが行われているのですか?

<3.食品摂食時の注意事項>

Q10 食生活において、カドミウムの摂取を減らすために気をつけることはありますか?
Q11 いつも親戚の農家から米をもらっていますが、米中のカドミウム濃度は大丈夫でしょうか?


<1.食品中に含まれるカドミウム

Q1 カドミウムはどのような物質ですか?どのような害があるのですか?

A)

カドミウムは、鉱物中や土壌中などに天然に存在する重金属で、鉛・銅・亜鉛などの金属とともに存在することから、日本においては1千年以上前から鉱山開発などにより、地中から掘り出されてきました。

自然環境中のカドミウムが農畜水産物に蓄積し、それらを食品として摂取することで、カドミウムの一部が体内に吸収され、主に腎臓に蓄積します。カドミウム濃度の高い食品を長年にわたり摂取すると、近位尿細管の再吸収機能障害により腎機能障害を引き起こす可能性があります。また、鉄欠乏の状態では、カドミウム吸収が増加する報告があります。

なお、カドミウム中毒の事例としてイタイイタイ病がありますが、これは、高濃度のカドミウムの長期にわたる摂取に加えて、様々な要因(妊娠、授乳、老化、栄養不足等)が誘因となって生じたものと考えられています。今回検討が行われているような低濃度のカドミウムの摂取とは状況が全く異なっており、低濃度の摂取でイタイイタイ病が発症することは考えられません。


Q2 どうしてお米などの食品にカドミウムが含まれているのですか?

A)

日本には、全国各地に鉛・銅・亜鉛の鉱山や鉱床が多数あります。カドミウムは、このような鉱山や鉱床に含まれて天然に存在し、さらに、鉱山開発や精錬などの人の活動によって環境中へ排出されるなど、いろいろな原因により水田などの土壌に蓄積してきました。

お米などの作物に含まれるカドミウムは、作物を栽培している間に、水田などの土壌に含まれているカドミウムが吸収され蓄積したものです。

また、カドミウムは海水や海の底質中にも含まれており、貝類、イカやタコなどの軟体動物や、エビやカニなどの甲殻類の内臓に蓄積されやすいことがわかっています。


Q3 どんな食品にカドミウムが含まれているのですか?どのくらい摂取しているのですか?

A)

カドミウムは土壌又は水など環境中に広く存在するため、米、野菜、果実、肉、魚など多くの食品に含まれていますが、我が国においては米から摂取する割合が最も多く、日本人のカドミウムの1日摂取量の約4割は米から摂取されているものと推定されています。


・・☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆
公衆衛生ネットワーク 公衆衛生ネットワーク危機管理Goods 公衆衛生ネットワークBooks 切明義孝の公衆衛生情報 切明義孝の健康日記 切明義孝ブログ 切明義孝の新型インフルエンザ関連情報 切明義孝の新型インフルエンザ対策マニュアル&グッズ 切明義孝の新型インフルエンザ事業継続計画BCPグッズ 切明義孝のおすすめ書店 切明義孝の本棚 切明義孝の万福ダイエット 切明義孝の禁煙情報 切明義孝の健康寿命の計算 公衆衛生ネットワーク 健康と医学のメーリングリスト 公衆衛生ネットワーク Public Health Network in Japan ,Since 2000
*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆・・