ノロウイルス集団感染防止対策に関する調査研究について

ノロウイルス集団感染防止対策に関する調査研究について
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2008/11/20ibb600.htm

東京都健康安全研究センターノロウイルス対策緊急タスクフォース 中間報告(第2報)
平成20年11月11日
福祉保健局

 東京都健康安全研究センターでは、緊急タスクフォース※1(平成19年度から3年間)を組織して、ノロウイルス感染症の拡大防止策を検討しています。昨年の第1報(平成19年11月1日)では、集団感染事例の疫学解析の結果、感染拡大防止には「おう吐物」の適切な処理が重要であることを報告しました。これをふまえ、本年度は「おう吐物」からヒトへの感染経路や、「おう吐物」の効果的な処理方法等を中心に検討し、中間報告(第2報)としてまとめました。

【中間報告(第2報)のポイント】
1 おう吐物から空気を介したヒトへの感染経路を検討※2
密閉した実験室内で擬似おう吐物を落下させると、微小粒子が飛散し、1時間室内空気中に浮遊した。また、ウイルス培養液を霧状に噴霧すると、微小粒子が長時間浮遊し、空気中のウイルス量もほとんど変化しなかった。
施設内で患者がおう吐した場合、おう吐場所に立ち入る人を最小限にとどめ、窓があれば換気することが望まれる。
2 消毒方法(低温・長時間加熱、塩素消毒)の留意点を検証※2
ウイルスを不活化するためには、50℃で2時間以上の加熱が必要であった。
(例:家庭用布団乾燥機を利用した場合、50℃に達しない機種もあるので注意が必要。)
おう吐場所を塩素消毒する場合、おう吐物が残存していると塩素が速やかに消費されるため、おう吐物を十分除去してから十分な量の次亜塩素酸ナトリウム溶液(0.1%)を用いて消毒する。
緊急対応時に備え、0.1%に希釈した次亜塩素酸ナトリウム溶液を作り置く場合、密栓状態で室温・暗所に保存すると、180日間程度効果が持続した。
※2 ノロウイルスは培養できないため、ネコカリシウイルスを代替使用

3 食品を対象としたノロウイルスの検査法の改良法を開発
これまで食品中のノロウイルスを高感度に検出することは困難だったが、検査法の改良に取り組み、国の検査法と比べて、カキではウイルス回収率を23〜29倍向上する改良検査法を開発した。
※中間報告(第2報)(PDF形式:665KB)
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2008/11/DATA/20ibb600.pdf

※調査研究に関する論文(PDF形式:928KB)
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2008/11/DATA/20ibb601.pdf

東京都健康安全研究センターホームページ:http://www.tokyo-eiken.go.jp/

問い合わせ先
東京都健康安全研究センター企画管理部管理課
 電話 03−3363−3938

※1 タスクフォース概要は別紙参照
詳しくは
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2008/11/20ibb600.htm

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