ビスフェノールAについてのQ&A

ビスフェノールAについてのQ&A
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/kigu/topics/080707-1.html

はじめに

食品用の容器等は、体内に取り込まれる可能性のある化学物質の発生源となることから、公衆衛生※の見地から飲食によって起きる健康被害を防止するため食品衛生法※という法律で規制されており、必要なものには規格基準※が定められています。

ビスフェノールAという化学物質は一部の食品用の容器等の原料に使用されています。飲食物に移行したビスフェノールAによる健康への悪影響を防止するために、これまでの各種の毒性試験に基づいてヒトに毒性が現れないと考えられた量を基に、ポリカーボネート製容器等について、2.5ppm以下※という溶出試験規格※を設けています。また関係事業者においても、ビスフェノールAの溶出をさらに低減させるための製品改良が進んでいます。

一方、ビスフェノールAについては、近年、動物の胎児や産仔に対し、これまでの毒性試験では有害な影響が認められなかった量より、極めて低い用量の投与により影響が認められたことが報告されたことから、妊娠されている方(これらの方の胎児)や乳幼児がこの物質を摂取すると影響があるのではないかという懸念が持たれています。欧米諸国でも、このような報告から、ヒトの健康に影響があるかどうか評価が行われているところです。

厚生労働省でも、ビスフェノールAのこのような作用に対して以前より調査研究を重ねてきましたが、これまで入手した知見と併せて、ビスフェノールAが使用されている食品用の容器等について新たな対策が必要かどうかを検討するために、食品安全委員会に食品健康影響評価を依頼し※、今後、その評価結果を基に必要な対応を行うことといたしました。

また、公衆衛生の見地から、ビスフェノールAの摂取をできるだけ減らすことが適当と考えられるので、関係事業者に対しては自主的取組をさらに推進していくよう要請し、また、妊娠されている方や乳幼児を育てておられる方への食生活上の助言を含め、ビスフェノールAについてのご理解を深めていただくためのQ&Aを作成いたしました。

このQ&Aについては、今後も新たな情報を入手次第、遅滞なく更新をして、常に最新の正しい情報を提供できるようにいたします。


Q1 ビスフェノールAとは何ですか。

ビスフェノールAは、主にポリカーボネート、エポキシ樹脂と呼ばれるプラスチックの原料として使用される、下図のような構造の化学物質です。

Q2 どのようなものにビスフェノールAが含まれているのですか。

ポリカーボネートは、主に電気機器、OA機器、自動車・機械部品等の用途に用いられています。また、これらの用途に比べると使用量は少ないですが、一部の食器・容器等にも使用されています。エポキシ樹脂は、主に金属の防蝕塗装、電気・電子部品、土木・接着材などの用途に用いられています。

これらのプラスチックには製造過程で反応しなかったビスフェノールAが残留し、微量のビスフェノールAが含まれています。

Q3 ビスフェノールAは、どのようにして体に取り込まれるのですか。

ビスフェノールAが体内に取り込まれる主な経路の一つに、食事を通しての摂取があります。その原因としては、ポリカーボネート製の食器・容器等からビスフェノールAが飲食物に移行するケースや、食品缶詰または飲料缶内面のエポキシ樹脂による防蝕塗装が施された部分からビスフェノールAが飲食物に移行するケースなどが挙げられます。

しかし、国内で製造されるこれらの食品用の器具・容器包装については、早くから代替品への切り替えや、技術改良などの事業者の自主的な取組がされてきていますので、飲食を通じて摂取する可能性のあるビスフェノールAは極めて微量です。また、国内で販売されているほ乳びんについても、ポリカーボネート以外の材質(ガラス製など)のものが中心です。

詳しくは
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/kigu/topics/080707-1.html

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